Metallica『Fuel』個人的に意訳しました。
- Keiori Takagi

- 7月3日
- 読了時間: 6分
更新日:7月14日
この曲は、6月28日のライヴへ向けて私の所属するバンド『FUMIE』で取り組んだ曲です。Femaleバージョンということで原曲より気持ちKEYを上げて。
その前に3月末に別のイベントに向けて調整していたときにも、さらっとギターのヒロキ兄さんからどうかな?と、本番前のスタジオリハでちょこっと音源を聴かせてもらいました。ドラムのマッサさんも「あ、ええ感じ」と好印象そうだったので記憶していたんです。
歌のアプローチとしては、この曲も『Can’t Stop』と同じ打楽器系の曲だなぁ。ただし、『Can’t Stop』が江戸っ子の噺家さんがチャキチャキと寿限無を立て板に水のように展開していくようなものであるのに対し、
『Fuel』は...殴打w鍛冶屋のハンマー。一打一打が重い。 『Can't Stop』は、ファンク特有の細かく跳ねる16分音符の波を、噺家さんのように「粋に、軽妙に、滑舌よく」乗りこなしていく快感があります。言葉がリズミカルに転がっていく、まさに「立て板に水を流すように」よどみない職人技でしょう。「ハメていく」様子。
この『Fuel』の打楽器感は、洗練されたタップダンスではなく「フルスイングの撲殺」です。拍の頭めがけて、言葉という名の鉄塊を「ぶち込んで、叩き潰す」意図があるように受け取りました。歌というより、鉄を叩いて形を作っていく感覚。
ジェームズの歌唱は、マイクを完全に「打楽器」、それも重量級のベースドラム?!として使っているような。メロディを紡ぐ意識は1ミリもなくて、言葉の頭(Gimmeの「G」やFireの「F」)に全体重を乗せて、バンドの爆音ごとオーディエンスを正面から殴りつけている気迫があります。
ジャズやブルースの、スモーキーで繊細な「タメ」や「引き算の美学」とは180度違う、「100%の力で、ジャストのタイミングで殴る」というプリミティブ(primitive=原始的、根源的、素朴)なアプローチ。
キメの1文以外は、杭打ちに近いです。一音一音を、ドン!ドン!と地面に打ち込んでいく。ゴトン、ゴドン、メロディを流すというより、ビートを打ち込む。V8エンジンのピストン運動のようにうねっているし、一発一発の爆発が歌になっている。
だからフレーズをきれいにつなげるより、一音一音を爆発させるほうが、この曲らしくなるのでは?とメロディーはかなぐり捨てる方向へ固めました。
私は、作品ごとに自分の身を通して出力するのですが、せいぜい私が自分の身に有り得るなぁと思った世界を言語化すると、身体を使わない事務仕事や一か所に通って何かに従事するのがイヤになって、大型免許でも取ってトラックの運転手にでもなろうと。
旅するように仕事で必要なものを運転しながら運ぶうちに、夜間楽しくなってそんな誰も取り締まってないやろうとついつい制限速度オーバー気味に走るときに、楽しんで流すBGMがこの『Fuel』になるでしょう。
ちなみに発音は、日本語だとフューエル、「ふ・ゆー・え・る」と、口が4回動く4音節になり、スピードが出ないのですが、英語だと1音節(fjuːəl、または fjʊəl)でスッと済ませないと発音が間に合わない系です。
ここでまた『Can't Stop』との対比がすごく面白いんですが、『Can't Stop』は横方向のグルーヴで進行させて、音が流れて、前へ前へ転がっていく。
『Fuel』は縦方向。音を前へ流すというより、下へ打ち込む。だから身体も自然と、横に揺れるというより、重心が落ちます。同じ打楽器系の歌唱でも、こちらは「刻む」のではなく、「打ち込む」感覚でした。
あと、お行儀が悪い言葉への慣れが必要でしたw
Fuck’em men, ☚これがなかなかハードルが高い。
うちの主人と話しているときに、わざと「ファッケム、メーン!」と言いまくって2週間近くに50回は入れて会話していたのですが、本番ではなかなか発音しにくかった。しかもなぜかしら運命のめぐり合わせ。お客様の中には生粋のアメリカ育ちがいた…ちょっと委縮💦
日本人として英語を喋るときに絶対に言わないようにしている4文字(four-letter-words)を頑張ってやろうとしたんですが、これはまだまだ習慣になるのが先のようです。
『Can’t Stop』では頑張って、I'll get you into penetration!と言い切ることまでは出来たんだけど、言ってホッとして次の次辺りでホッとした分どこ歌ってるのか一瞬分からなくなってしまったりアハハ(;'∀')ほんま、その精神を理解しても、姿勢となるとまだまだ。。。
普段の自分と密接に繋がっている歌の世界なので、そうなるものです。とはいえまた再演の機会はいくらでもありそうな作品たちなので、「into penetration」も「ファッケム、メーン」も当たり前に口ぐせのように出てくるようになればいいな。
『Fuel』
(意訳:タカギカヲリ)
【イントロ:着火】
ガソリンを注げ!火をつけろ!
俺が腹の底から欲しがってるアレをよこせ!
そう、それだ!
【1番 A〜Bメロ:爆走開始】
スイッチ入れて、視界は真っ赤だ!
脳内で麻薬が衝突し合って、頭がブチ割れそうだぜ!
加速する中毒、俺を死で塗り替えろ!あぁ、目が血走ってきた!
時速160km超えで、サーキットの白線を通り抜けろ!
この車は俺の戦馬、俺の頭はいつ爆発するかわからねえ弾頭
外野の言うことなんてクソ喰らえ!ハンドルを指が白くなるまで握り締め、
白線の彼方へ突っ込め!
【サビ:絶頂】
あぁ、俺は燃え盛っている!エンジンに燃料がドクドクと送り込まれる
激しく、限界まで、美しく燃え尽きる
煙を上げて燃えながら、進むべき道を力づくでブチ曲げる!
俺の喉の渇きを、ガソリンで潤してくれ!
だからガソリンを注げ!火をつけろ!
俺が死ぬほど求めてるアレをよこせ!
【2番 A〜Bメロ:リミッター解除 ➔ 大クラッシュ】
さらにスイッチが入り、興奮が骨の髄までシビれさせる!
未来なんて飲み込んで、
家に帰るなんて生ぬるい考えはツバと一緒に吐き捨てろ!
エンジンの熱気で、フロントのメッキ(鏡)に狂った自分の顔を焼き付けな!
イェーイイェーイ
急カーブを曲がりきれず、大事故の渦へノーブレーキで突っ込む!
対向車のヘッドライト!正面衝突!そして明日の新聞の第一面に載るのさ!
「またどこの馬の骨とも知れぬスピード狂が一人、逝ったよ」ってな。
急ぎ足で人生を駆け抜けすぎちまったんだ!
あぁ、あまりにも早く、早く、早く…
【サビ 〜 ラスト:炎上・終幕】 あぁ、俺は燃え盛っている!エンジンに燃料がドクドクと送り込まれる
激しく、限界まで、美しく燃え尽きる
煙を上げて燃えながら、進むべき道を力づくでブチ曲げる!
俺の喉の渇きを、ガソリンで潤してくれ!
燃料をくれ、火をつけろ、あの刺激をくれ!
俺はここで、燃え尽きてやるよ……!
噺家さんみたいに、『急カーブを曲がりきれず、大事故の渦へノーブレーキで突っ込む!』の辺りで身振り手振りが出ましたね。自然と。その手前にはデスボイスっぽくしてあるところも、あれもほぼ思い付きです。やれそうやったら、、、とは思っていたけれど。 まだまだ新しいお付き合いの曲。ボチボチ身体に馴染ませていきたいと思います!


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