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執筆者の写真Keiori Takagi

Originであること



カラオケとかBar、Cafeで『香織ちゃんがこの前歌っているのを聴いてあまりにも良い曲やと思ったから、私も歌ってみることにしたのよ~』という要旨のことを言われることがあります。職場や友人との何気ない話題に出てきて、何気なく歌ってみて、その曲がしばらく私の歌い回しで耳について離れない…とか。嬉しいですね、だってその曲に対して私なりの解釈が悪くはなかった、だから今まで気にも留めていなかったけどあらためて興味を持ってもらえたということですから。

Billie HolidayのQuotesですが、

”You can't copy anybody and end with anything. If you copy, it means you're working without any real feeling. No two people on earth are alike, and it's got to be that way in music or it isn't music.”

私たちは誰かをコピーをしたり、なんでもそんな風に終わらせることはできないんですよ。もしコピーするなら、リアルな感覚なしでやっているってことになるんで。地球上に2人と似たような人はいないし、で、それって音楽の中でもそうあるべきか、そうじゃなきゃ音楽じゃないってことなんですよね・・・みたいなことをLADY DAYが言っているわけですが、コピーしてもしきれないところがその人らしさでもあります。

Billie Holiday Quotes :

“If I'm going to sing like someone else, then I don't need to sing at all.”

もし誰か他の人みたいに歌ってと言われたら、私は結局歌う必要はないわけで…のようなことも言っていて、確かにそうだと思いますわ。ただ、LADY DAYが生きていた時代から随分経って、もういなくなってしまったor全盛期のように歌えなくなってしまったSingerの代わりに、在りし日のそのSingerを彷彿とさせる歌い手が身近に存在したら…しかも、新しい歌い手さんのほうの解釈の方が今どきな感じで自分好みかも…なんて思うのが私のような人間かもしれません。もちろん、ただコピーしただけでは感動しませんから、やはりカバーをするにせよ自分がORIGINとなって堂々としていなくては。

私は昔から好きな歌い手さんの歌い方はどんどん真似してきました。幼いころからの自分がどんな風に歌に向き合っていたかをあえて表現すると、どんな風に歌っているのかに特に興味を持っていました。

どんなふうに歌えばこんな風になるんだろう・・・と分析したり。他のいろんな楽器といっしょです。まるで名もない絵描きが巨匠と言われる作品のコピーを描くみたいに、やってみたくなるのです。そしてなぞることで勉強することがたくさんありました。

転じて、ただの贋作ではなくORIGINにすること、これも大事な作業です。たまたま声質が似ていたとか、真似ばっかりして個性がないと言われたり、誰のコピーをやってもハートがないんだよね…と言われているようじゃ先のLADYの名言のように音楽ですらなくなってしまいます、はい。めっちゃコピーしてRESPECTして、それなのに不思議なほど高城香織の腑にすとんと落ちている歌ではないとね。コピーだけしてたらOKなんて、私が聴き手ならそんなまがい物はすぐ見破ります。まず聴き手としての自分が納得するものでないと。・・・これがけっこうハードル高いです。

もういっちょLADY DAYが言ったことを。

Billie Holiday Quotes:

“I never hurt nobody but myself and that's nobody's business but my own.”

(音楽をしていて)誰かを傷つけることはなくても、自分自身を傷つけている。そしてそれは誰の問題でもなく、私自身の問題ですから。私の意訳も私の問題。じゃボチボチ頑張ろう(⌒▽⌒)アハハ!


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