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執筆者の写真Keiori Takagi

チャップリンの「ライムライト」

肌トラブルで皮膚科に行ったら、「ライムライト」っていう施術あるんですわ。

しわ取りなのかシミ取りなのか分からないけれど、アンチエイジングなのかな。チャップリンのあの映画を観たことがあるならば、”あの光に照らされているあいだは輝ける”みたいなネーミングで、ちょっと名前付けた人、粋な人だね。


チャップリンの映画は高校の頃に結構観ている。ちょうどこの頃私の大好きだったロバートダウニージュニア(今はアイアンマン)が、若い時からのヤク中を克服して、チャップリンの自伝的映画のオーディションで見事チャップリン役を演じることになり、張り切って観ていた頃があった。


ゆえに、チャップリンのファンでもある私が、以前にSmileの譜面をこしらえて。でもライムライトのエターナリーをイントロに入れちゃえば?ってノリでくっつけてセッションで歌ってみたところ、ピアノの人が「これ、イントロ部分を歌ってはる人いましたよ。聴いたことありますわ。」って教えてくれて。なんとありましたありました。ただ、私の記憶では森山良子さんの日本語で歌っているやつが印象的で。それやとちょっと歌詞が違うんで。


では恒例の訳詞。


あなたを愛しているわ

永遠に

愛をもって

本当よ

永遠に


心の中で最初から

いつも知っているみたいに

太陽は輝いていたでしょう

あなたが私のものだったとき

そして私だけのものだった


あなたを愛しているわ

永遠に

新しい人は 

誰もいないでしょう

愛しい人 

私には


空は落ちるけれど

私はいつもそうであることを覚えていてね

永遠に真実で

あなたを愛している

永遠に



なんという歌でしょう。

なんか泣けてきた。


チャップリンの足元にも及ばないけれど、私も言葉を大事にしている、言葉に敏感で、言葉に厳しくて、言葉に愛情を注ぎこんで、いつも、人に何かを伝えようとする。


だから、ちょっと家族や親しい人としゃべる時と、初めての人としゃべる時が、丁寧度合いこそ違えど、温度は変わらない。変わらないから飾っていない。飾っていないから、人前でしゃべる時のトーンも、そないに変わらない。だから、歌っても世界観が飛躍しすぎない、夢物語にはならない、借りてきた洋服着て発表会…みたいにはならない。


全部、私のフィルターを通している。万華鏡であれ顕微鏡であれ、いろいろ検閲があって出てくる言葉なんだと、そこはチャップリンの成し遂げたことを、作品や自伝などから考察しながら自分に落としこんでみた経験による。


慈しみ深い心とゆたかな情感を持った作品。でも、怖いくらいに冷静。どこか、冷たく感じる目線も持っている。貧しい家に生まれ育ったからか、現実に厳しく、現実も常に直視するから?私も冷たい人だと思われがちなので、そういうところは共感する。


なんせ尊敬している。ライムライト、もうまた観ようかな。テリーに会いに行こう。

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